DIY入門で最初に買う電動工具は
今世間ではDIYが人気で、プロ顔負けの手作り家具をスマホの個人売買アプリで販売している人もいます。
そのような中で、興味あるけれど二の足を踏んでいるという人向けに、DIYアドバイザーの資格を持つ筆者が初めの一歩を提供したいと思います。
様々なシーンで役立つドリルドライバー
DIYイコール電動工具ではないのですが、DIYをはじめたいと考えていて家に電動工具が一つもないという人は、まず「ドリルドライバー」を購入してみましょう。
様々なシーンで利用できる便利なツールで、ほかの電動工具と比べて安全な部類に入ります。
選定の基準 サイズ
サイズも手のひらに収まるぐらいコンパクトなものから大きなものまで様々ありまが、あまり小さいものは力不足になりやすいので注意しましょう。
また、似た形状のものに「インパクトドライバー」や「電工ドライバー」があります。これらも避けましょう。
インパクトドライバーは回転方向に打撃を加えるもので、力はあるのですが慣れない人には、軸がぶれてしまったり、ネジが入りすぎてしまったりして使いづらいです。
電工ドライバーは主に電気機械のネジを回すのに使うもので、コンパクトで扱いやすいのですが力が弱く用途が限られます。
選定の基準 電源
電源供給方式はコード式とバッテリー式があります。
コンセントの場所も気にせずに済みコードが作業の邪魔にならなないバッテリー式のものをお勧めしますが、採用する際に注意したい点は電池の種類と電圧です。
電池タイプは主にニカド・ニッケル水素式とリチウムイオン式のものがあります。
ニカド・ニッケル水素式は今ではだいぶ減りました。安いですが、使用頻度が低い場合に電池の寿命が早くなるというデメリットがあります。
使用頻度が月1回を下回るならリチウムイオン式をお勧めします。それぐらいの頻度で放電・充電のメンテナンスをすればニカド・ニッケル水素電池でも品質を保てます(通常の製品寿命にできます)。
電圧は数値が大きければそれだけ強い力が出せます。最近では20Vとか大きなものも出ているようですが、12Vあれば木工メインのたいていのDIYには事足ります。
将来ウッドデッキなど作りたいと思っているなら予備を含めて2個あると充電待ちの時間が無くなるので作業がはかどります。電池を単体で買うと高いので最初に2個ついてるのを選んだ方がいいです。
選定の基準 メーカー
有名、無名、プライベートブランドとメーカーもいろいろあります。いろいろ触ってきた筆者の経験則ですが、持った時の重心などといった使いやすさや、軸のブレにくさ、壊れにくさなど、やはり値段と質は比例します。また名の通ったメーカーはおかしなものは提供しません。
中古品を探す時には
中古品を考えている場合は消耗品の減りに注意しましょう。充電池の状態は特に重要です。買い替えるとなると、たいていはDIYユース品の本体を買えるぐらいの金額になります。
また電動工具にはカーボンブラシという消耗品もあります。これがすり減って無くなると、まったく動かなくなります。
中古品だと減り具合は不明です。店員さんに言えば状況を確認させてもらえるかもしれません。すり減った状態で動かすと火花が散ります(この状態で使い続けると故障します)。価格は数百円程度で通常は簡単に交換できるのですが、物や状態によっては交換不可能なこともあります。
本格的に始めようと思っているなら
これを機に道具を揃えていきたいと考えている場合は、もう少し検討が必要です。場合によっては電池を他の工具と兼用できるからです。
同じメーカーでもシリーズ別に使用可能な電池が違うので、他に購入予定の工具の電圧も参考にしましょう。さきほど12Vで十分と書きましたが、丸鋸に使うならもう少し大きな方がいいと思います。
ちなみにドリルドライバーを含めた複数の電動ツールが一台で使用できるというものもありますので、使用するシーンにあえばそういうものを選んでもいいと思います。
ドライバーとして使う
まずは組み立て家具などのねじ締めとして活躍すると思います。
だいたいプラスドライバーの軸(ビットといいます)が1本付属しています。
プラスドライバーの十字の大きさも0番、1番、2番というふうに種類があるのですが、たいていは最も汎用的な「1番」のビットが付属しています。
ドリルドライバーはトルク(強さ)を調整できるので最初のうちは積極的に使うようにしましょう。最弱にしておいて、途中でとまるようなら徐々にトルクを上げていくという風に使っていると、どれくらいのトルクが必要なのかが感覚的につかめるようになります。
ドリルとして使う
穴あけ可能な大きさは、材料の硬さやドリル刃の摩耗具合によって変わりますが、DIY向け商品だと木で25mm、鉄で10mmぐらいが限度でしょう。基本的に本体トルクのが大きければ大きな穴をあけられます。ドライバドリルでまっすぐ穴をあけるというのは意外に難しいです。円形に切り抜きたいという場合は、ホールソーや円切りカッターのビットもあります。
木ねじを打つ前に下穴をあけることで割れを防いだり、簡単にねじを通すことができます。また皿状になっている木ねじの首をきれいに収めるために、皿錐ビットというドリル刃もあります。
磨くこともできる
軸付き砥石やサンドペーパ、バフ等を装着することで磨きもできます。床磨きや鍋の焦げを取ったりするのにも使えます。ただ、さび落としや木材の表面を磨きたい場合は「サンダー」や「ディスクグライダー」の方が効率がよいと思われます
軍手や長い髪に注意
回転工具に軍手は厳禁です。ほつれた糸が回転軸に巻き込まれると事故につながりやすいからです。長い髪も同様です。注意しましょう。また、電動工具を使う際は可能な限り、ゴーグル、手袋、マスク等を着用し身を守りましょう