いらなくなったスマホを防犯カメラに
以前は、ドン・キホーテで買ったカメラ
「スマモッチャー」をカスタマイズして遠隔録画のできるカメラにしました。今回はその際のに利用した映像規格RTSPサーバー機能を使って使わなくなったAndroidスマホをカメラにしてみたいと思います。対応するアプリを探したところ、「IP Camera」が見つかりました。
音声付の広告表示が迷惑だというレビューもありましたが、50万ダウンロードの実績もあり他にめぼしいものもないので、これを選びました。
アプリに使った環境はAndroid6です。
事前準備
不要になったスマホを使うなら、アプリをダウンロードしてインストールする前にいったんスマホを初期化して不要な情報を消しておきましょう。ストアにあるアプリなのでおかしなことはしないと思いますが、何かとセキュリティの事件がおきる昨今です。気になるならアプリインストール後はGoogleアカウントも抜いて、該当のスマホからのインターネットへの発信もルーターのファイアウォールで止めるようにしましょう。
設定
家のWi-Fiと同じネットワークに防犯カメラとするスマホを設置する前提で話を進めます。
今回はRTSPサーバーとしますが、「IP Camera」はRTMPのPUSH配信やHTTPサーバーとしての設定もできるようです。
まずアプリを立ち上げ後、上部の歯車をタップして、設定メニューを出します。
真ん中あたりのユーザー(User)とパスワード(Password)の項目を設定して上部の←から元のが面に戻ります。
もし、大きな広告が表示されたら「Close」や「閉じる」ボタンが表示されるのを待って閉じます。
これだけでサーバーの起動準備が完了です。下段の「Turn on Camera Server」という文字をタップします。もし「Turn off ads and get more」という文字列になっていたらしばらく待っていれば、先のメッセージになります。
次の画面に進むと、サーバーが起動している状態になります。ここでRTSP Serverというチェックボックスにチェックを入れます。
また、下の「SHARE」の文字をタップすると現在配信しているアドレスが表示されますので、RTSP用のアドレスを覚えておきます。デフォルトだとrtsp://スマホのIPアドレス:8554/liveとなると思います。
外部から接続
前回はffplayで接続しましたが、今回はIOSやAndroid、Windowsバージョンとマルチプラットフォームで使えるVLC media playerを使って見ようと思います。
利用するOS(プラットフォーム)毎に進み方は違いますが、基本的にストリーミング受信モードから、RTSPサーバーのアドレスとユーザー名、パスワードを入力します。
サーバーのアドレスは先ほどIP CameraのSHAREで確認したアドレスを入力します。サーバーアプリはIPv6環境がある場合はそちらのアドレスでも稼働しています。筆者は試していませんが、その場合は家の外のネットワークからでも接続が可能だと思います(運用には注意してください)。
Windowsでは起動後の画面から「メディア」「ネットワークストリームを開く」でrtspサーバーのURLを入力後、求められるIDパスワードに自身が設定した認証情報を入力することで受信が可能になります。
画像や動画の保存
Windows版のVLCからは「ビデオ」メニューから「スナップショット」で画像を保存することができます。
動画を保存するには「メディア」から「変換/保存」を選択し、再生時と同じようにURLを指定した後、「変換・保存」ボタンを押します。
次に出てくる設定で、「変換」側を選び「出力の表示」とプロファイルを選択ます。プロファイルはここでは「Video - H.264 + MP3(MP4)」を選択しました。
Web Cameraアプリにおいてはこの「出力の表示」のチェックが必要です。チェックを入れておかないと、受信者がいないとアプリに判断されてしまい、ストリーミングが開始されずに録画ができません。
最後に保存ファイルを「参照」ボタンから選択し、開始を押すと録画が始まります。
ちなみに前回使ったffmpegで認証があるRTSPサーバーに接続するには通常のアドレスの先頭に「ユーザー名:パスワード@」の文字を付与します。
Windowsの.batファイルとして実行するときは%は%%に置き換えてください。
これらの方法はVLC media playerを使ったストリーミング配信と受信、ffmpegによる動画保存や、stackoverflowを参考にさせていただきました。
参考にさせていただいたサイトの皆様。ありがとうございました。