Debian(Linux)にプリンタをインストールする
プリンタドライバーがWindows用だから無理だと決めつけて手付かずだったDebianからの印刷。伝聞でなんとなくできそうだとは認識していていつかチャレンジしようと思っていたのですが、その「いつか」が来ました。
DebianはCUIのものを使い、設定用にWindowsPCを使用しました。
CUPS
Debian(Linux)で印刷を管理するモジュールは「CUPS」というらしいです。Appleが管理しているそうです。
CUPSのインストール自体は難しくありませんでしたが、思っていたより時間がかかりました。
$ su ... # apt update ... # apt install cups
ブラウザ経由で設定をするのが楽だという事でそれを可能にさせます。
このままだと設定ファイルの制限により、ブラウザからプリンタをインストールできないので設定ファイルを変更します。
2022/03追記
現在のバージョン(2.3.3op2)では、IPアドレス系の設定はcups-browsed.confに分割されたようです。こちらのファイルでは、デフォルトですべてのホストからのアクセスを受けつけるようになってるようなので、特に設定は必要ありません。新しいバージョンで設定する場合は、IPアドレスの設定部は無視して作業してください。
試行錯誤の結果、locationのAllowの欄に操作したいPCのアドレスかネットワークを記入、Require Userの記述がある行はすべてコメントアウトすることにより思うようにブラウザから操作できました。
これは暫定対応なので、プリンタがインストールできたら元の設定に戻します。
設定変更が終わったらPCを再起動し、WindowsPCのブラウザより次のCUPS設定のWebページにアクセスします。
https://CUPSをインストールしたマシンのIPアドレス:631/admin
証明書の確認ができないので警告が出ますが、気にせずアクセスします。
上部タブより「管理」を選択。表示されたページよりプリンターの追加を選択します。
LPD/LPRホストまたはプリンターを選択します。
筆者は「socket://プリンタのIPアドレス:9100」という入力をしました。例示のようにいろいろなパターンがあるようです。
プリンターの名前は任意ですが、コマンドラインから名前を指定する際のことを考え英数字にしておいた方がいいと思います。
このあとメーカーを選んでプリンタを選択するか、メーカー提供のPPDファイルをアップロードするかを選択できます。epsonはLinux用のPPDファイル等のドライバを提供しているようです。また、https://openprinting.github.io/では、公開可能なPPDファイルのリストを管理しています。手持ちのプリンタのPPDがない場合は、メーカー別に最低限の印刷ができるPPDファイルも存在するようです。
デフォルトの印刷オプションを選択したら。ボタンを押します。これでプリンタのインストールは完了です。メンテナンスと表示しているタブの中から、テストページの印刷を選択して、プリンタからテストページが出てきたら成功です。
また、左側「メンテナンス」右側を「サーバのデフォルト設定」を選択すると、プリンタが通常使うプリンタになります。
コマンドラインからの印刷
通常使うプリンタを設定してあれば、
で印刷可能です。-d オプションでプリンタ名を指定できます。詳細はmanより確認してください。
最後にcupsd.confの設定を元に戻します。
参考にさせていただいたサイトです。ありがとうございました。